今更だが「くるみ☆ぽんちお」について言っとくか

まずはこれを見てほしい。

これは初音ミクのオリジナル曲なのだが、歌詞と絵がもうヤバい。この動画が物議を醸した。2chのVOCALOID本スレでも賛否両論となったのだが、これについて私の見解を示す。
まず、この動画を嫌悪する人は多い。単にエロい歌詞が嫌いだとか、絵が嫌だというのは仕方ない。その人の趣味に合わなかっただけの話だからだ。
上記の理由以外でこの曲を嫌っている人は、ほとんどが「初音ミク」というキャラクターをアイドルとして見過ぎていると思う。「ミクのイメージを損なうな」とか「ミクを穢すな」などというのは思い違いもいいとこだろう。どんな曲を作るのかはクリエイターの自由(もちろん著作権に触れない程度に)だし、初音ミクにどんなイメージを抱くかも個人の自由だ。しかし、自分の初音ミクのイメージを他人に押し付けるのは間違っていると思う。
「こんな釣りの様なネタ曲があるからガチ曲はいい迷惑だ」ということも言われる。しかし、ネタ曲でもガチ曲でも音楽は音楽である。例えば一般的にいわれるネタ曲が、曲作りに1年掛けたとすると、それはもうガチ曲だと思う。
そういう意味ではネタ曲だからガチ曲だからという議論などは不毛過ぎると言わざるを得ない。
「この歌詞じゃなかったらこんなに伸びてない」というのも分かる。しかし逆に言えば、「この歌詞だからここまで話題になり、良くも悪くも多くの人に聴いてもらえた」とも言える。そういう意味ではこのメロディにこの歌詞を乗せるというクリエイターの選択は正しかったと思う。聴いてもらえないよりずっとマシだろう。
要するに、この動画を「初音ミクというキャラクター」として見るか「初音ミクを使った楽曲」として見るかだろう。私は後者として見ているが、批判する人はほぼ前者だろう。事実、歌詞や絵を批判する人はいるが、曲を批判する人はいない。ミクというキャラクターのイメージに影響するのは歌詞や絵だからだ。
いちボカロ厨として言わせてもらうと、自分自身のイメージだけに捉われず、各クリエイターが表現するVOCALOIDの世界をもっと楽しんでほしいと思う。